[父子家庭]あーちとパパの2人暮らし

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丈夫で元気な子供に育ってほしいと願うシンパパの日常です。

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洗脳されてた訪問販売員パパ

訪問販売をしていた頃の話しをします。

結構前の話です。今、訪問販売ってありますか?
以前と比べ訪問販売に対する規制が強くなっているからだいぶ少なくなっていませんか。
もう販売しずらくなっているのでしょうね。

改正の1つを挙げれば、訪問販売員は勧誘開始につき、まず消費者から勧誘を受ける了承を得るよう努めなければなりません。
その後の勧誘で、もし「いりません!」などと意思表示された場合、さらに勧誘すると法律違反となります。
仮に興味があってちょっと話しを聞き始めても途中で「入らない」と意思表示をすればそれ以上訪問販売員からの勧誘は受けない事になります。
粘られる事がなくなるんですね。
これは以前と比べ消費者側にかなり優位な法律ですね。
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訪問販売員パパは洗脳されてた

ここから私が訪問販売をしていた頃の話しになります。
前述で述べている様に今はだいぶ変わってきているでしょうが、その頃は結構基地外じみてました。

問題を起す訪問販売員

「問題を起すのは一部の人だけで多くの人は一生懸命真面目にやってる」
これが間違いです。

訪問販売をしている頃は勤めていた会社のやり方が正しいと思いこみます。
人に嫌がられても「これはこのご家庭に必要な物だからいい事をしてるんだ」
「自社の製品は素晴らしい物だから売れて当然、売れないのはサボってるんだ」
こんな感じ。
各家庭の事情や状況は2の次、自分のやってる事は正しいと思ってますから、一生懸命仕事をしている人ほど問題を起しやすいんですよ。

こんな事がありました。
ある家庭にある社員が販売に行き、かなり粘ったのですが売れませんでした。あまりのしつこさ、そして売れなかった腹いせに「暴言」とも思える様な言葉を相手に言ってしまったため「クレーム」がきました。しかし会社は「良く頑張っている」としたのです。私もそう思いました。
こんなとこなんです。

こんな訪問販売でした

私が勤めていた会社は小学生向け教材の訪問販売でした。
まだ若かったため給料の高さに惹かれたんですね。
え~と確か「研修期間中」の給与「30万」、研修期間終了後には「20万+歩合」くらいだったかな。

販売していた教材の値段はだいたい30万~50万、セット内容で金額が変わるのです。
入社当初は上司、先輩社員とても和やかで和気あいあいとした明るいイメージの会社。
研修期間を終え、正社員となるにはノルマがありました。
「研修期間中に〇個売りなさい」といった感じです。
私は売れてしまったんですね。いとも簡単に。
それが洗脳と苦悩の日々の始まりでした。

販売するために

どうやって販売していたかと言いますと、まぁ訪問販売ですから対象となるご家庭に伺うわけです。
まず訪問の仕方、訪問販売が来るときってどうですか?
「ピンポーン」って家のチャイムが鳴りますか?
私が行っていた方法(会社のやり方)はチャイムを鳴らしません。勝手にドアを開けます。
仮に門のあるお宅で門にチャイムがありその先にドアがあったとします。
はい、チャイムは無視しドアを勝手に開けます。
で、ドアを開けて1言「こんにちは~」って。

訪問販売する側にとって一番は相手と対面する事、その方法の1つでした。チャイムでは十中八九門前払いですもんね。

今にして思えば恐ろしい、よく気弱な私が出来ていたものです。
これも1つの洗脳ですね。
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話しを聞かせるために

お客に会ったら販売を進めるのですが、まず玄関先に座りこんじゃいます。勝手に話しを進めます。
トークはあらかじめ決められているんです。フルに話すと1時間くらいかな、この時コツがあって、同じクラスの子や近所の同学年くらいの子の名前を出すんです。
「〇〇ちゃんもやってるんですよ」みたいな。
知ってるんですよ、会社は何年もかけてその地域に何歳の子がいるか情報収集してますから。

ひどいものですよ、相手に興味がなかったり、買う気がなくてもどんどん話しを進めるんですから。
相手が拒否しても「そうですよね~、それでね・・・」こういった感じでとにかく最後まで話しをするんです。

これね、理由があるんです。
販売する事も重要なのですが、「家に入り話しをする」事がノルマとして決められてるんです。で、その証拠に話しをした人にサインをもらうんでうよね。
これが、会社にとっての情報収集の1つになりますからね。

売れる事=正義

段々と売れる人、売れない人といった具合に分かれてくるんですが、この頃から会社の雰囲気が変わってきます。
年功序列なんて関係ありません。
こういった会社のあるあるなんでしょうが「売れている人が正義」なんです。
売れている人はすぐ出世しますよ、給料も1月としては異常な金額になっていきます。100万くらいもらってる人もいました。
売れている人が正しい、こういった雰囲気の中で仕事をするわけです。会社も売れている人を優遇します。ある程度の事は容認します。

事例を挙げます。
会社でもトップクラスの売り上げを挙げている人が女性社員に「セクハラ」をしました。
かなりやり過ぎなくらいです。
でも会社はその人を処分する事はありませんでした。当然その後も平然と会社にいたわけです。
会社にとってその人を失う事は非常にマイナスだったからです。
女性社員は会社を辞めました。会社と女性社員の間で何か密約の様なものがあったかは分かりませんが・・

この様に「売れれば正義なんです」

ですからみんな必死で売れる様に頑張るわけです。それが一般的にみて非常識だとしても。


狙われる片親家庭

今にして思えば非常に腹立たしい事なのですが、片親、「母子家庭」「父子家庭」のご家庭は行きやすく、粘りやすい、こういったイメージがあり社内でも情報交換されていたんですね。
時には「片親」だからという理由でチームを組んで複数で攻めたりとか。
私も片親です。生活するのに精一杯です。同時に子供の将来の事を相談できる相手もいない、不安も少なからずあります。
こういった弱みに付け込むんです。
相手の生活状況なんて知ったこっちゃないんです。

辞めた理由

正直かなり病んでしまったんでしょうね。
会社の正義と自分の考えがあまりにも違い過ぎる。
「俺は一体何やってんだ?」って思っちゃたんです。
人が嫌がる事をしたくない、拒絶されても平然と話しをする事に耐えられない。

そうなると訪問販売なんて出来るわけないです。当然売れなくなります。
だから辞めました。
でも辞めてホッとした事を憶えています。
なんか開放されたって感じで・・

向き不向きはあるんでしょうね。私は不向きだった様です。

さいごに

実は今日、息子が熱を出しましてお休みしたんですね。お医者さんからはただの風邪だと診断されました。
家にいたら「ピンポーン」って、何かの勧誘みたいでしたけど、居留守使ったので、どうだったのかな・・。
そしたら「そういえば訪問販売なんてやってたな~」なんて思いだしてこんな事を書いてみました。
今はネットやSNSを使った商法なんかもあるみたいですね。

考えは人それぞれでしょうが、私は自分たちの利益のためなら何でもやる、こういった姿勢はやっぱり嫌いだな。
どうですかね?

最後までご覧になっていただきありがとうございます。